ビザブルテンはアメリカ国務省により公的に発表されるもので、家族ベース、雇用ベース、そして抽選ベースの永住権申請について、国別そして永住権申請のカテゴリー別に、申請が可能となる日付を一覧表にして毎月提供しています。
その一覧表にある日付はカットオフ日と呼ばれ、 この日付に対して申請者の永住権申請開始日(プライオリティーデートと呼ばれ、例えば、EB3カテゴリーであれば、PERMを労働局にオンライン提出した日付)がそのカットオフデートに到達すれば、永住権の最終段階申請(アメリカ国内でのAOSステータス変更申請、または在外アメリカ大使館での面接を通した申請)段階へ進むことができます。この日付は基本的に毎月進むのですが、時折、停滞する、更には日付がバックデートすることもあります。月毎にその動きは異なり、特定の永住権カテゴリーに申請が集中する、また特定の国に対しては、割り当てられた年間発給数以上の申請が集中すれば、このカットオフデートは動かずに停滞することになります。 この停滞は、とりわけ、9月の会計年度末に顕著になります(政府の会計年度は10/1~9/30)。
今回、9月のビザブルテンが発表されましたが、雇用ベースの永住権申請カテゴリーのひとつであるEB-2に関し、中国及びインド国籍の申請者に対して大きな停滞期間が発生することが発表されました。そのカットオフデートは2006年1月1日です。8月のカットオフデートと比べると中国人に対しては7年、インド人に対しては2年、停滞期間がバックデートし、延びたことことになります。10月の新会計年度になれば、新たにビザ発給数がそれぞれのカテゴリーに対して有効になりますので、恐らくこの日付は戻るものと考えられますが、絶対を保証するものではありません。
なお、EB3カテゴリーは僅かではありますが、進みました。日本人を含む国々の申請者カテゴリーについては一ヶ月進み、現在のカットオフデートは2015年8月15日です。これは、ほぼ待ち時間がないことを意味します。一方、中国、インド、フィリピン人申請者に対するEB3カテゴリーは約半年進み、2004年12月22日がカットオフデートとなっています。インド人についてはここ2ヶ月で10 ヶ月の動きでしたので良い状況だと思われます。