月別アーカイブ: 2019年11月

米国移民局、特急審査申請費用の増額を発表

2019年12月2日より、米国移民局 (United States Citizenship and Immigration Services: 通称USCIS) は、特定の雇用ベースの申請において、特急審査申請の手数料を増額すると発表しました。尚、米国移民局による最後の申請費用の値上げは2018年でした。

I-129フォーム(非移民労働者申請)とI-140フォーム(永住権申請)の申請に関する特急審査申請において、特急審査申請費用が現在の1,410ドルから1,440ドルへと値上がりするということです。尚、米国移民局によると、今回の特急審査申請費用値上げの理由は、2001年6月から2019年8月の物価のインフレの影響を受けているということです。

特急審査申請は、オプショナルで、I-129フォーム(非移民労働者申請)とI-140フォーム(永住権申請)の申請書において、米国移民局がカレンダー暦で15日間で申請の審査と裁決を行うというサービスです。

国務省、ブランケットLビザ申請の審査基準を明確にする

近日、国務省は、ブランケットLビザ申請の審査に関するガイドラインを更新し、申請者は「明確で説得力のある証拠」の提出によってビザの適格性を証明しなければならないと述べたということです。さらに、領事役員は、新しいガイドラインの規定により、面接中に申請者のブランケットLビザの適格性に関する質問を迅速かつ容易に解決できない場合、ブランケットLビザの申請書を却下するよう指示されたということです。

尚、長年のガイドラインの下では、米国移民局に比べ、米国領事館のブランケットL-1ビザ申請者は、米国領事館の面接で、申請書が「明らかに許可可能」であることをより証明する必要があるということです。尚、新しいガイドラインにより、領事役員がどのブランケットL-1申請を承認するかという基準が変更される訳ではありませんが、全体の申請拒否率がより高くなる可能性はありそうです。そのため、ブランケットL-1ビザ申請者は、申請却下の確率を極力減少するために、面接中に可能な限り明確にブランケットL-1ビザの適格性を説明出来るように充分準備する必要があるでしょう。

以上、この2件に関するご質問がある場合は、お気軽にお問い合わせください。

国土安全保障省、新規H-1B申請登録料の確定を発表

米国国土安全保障省 (The U.S. Department of Homeland Security: 通称DHS) は、各新規H-1B申請登録ごとに10ドルの申請登録料を課すことを正式に発表しました。ただし、国土安全保障省は、この10ドルの返金不可の申請登録料が2021年度(会計年度)のキャップシーズン(新規H—1B申請可能シーズン)に実施されるかどうかはまだ発表していません。

新しい規則によると、この申請登録料の料金が実装されると、キャップシーズンのH-1B申請雇用者は10ドルの手数料を支払い、新規H-1B申請登録ポータル上で各H-1B労働者の事前登録が必要になるということです。尚、申請応募者は、この事前申請登録期間中に米国移民局により新規H-1B申請の応募枠に選ばれた場合、申請の雇用主は完全なH-1B申請書を提出することが可能になるということです。

尚、この10ドルの手数料は、払い戻し不可で、各新規H-1B申請登録に対してH-1Bオンライン登録ポータル上での提出が必須となるということです。この手数料は、G-28フォームを提出する弁護士又は、雇用主によって支払うことが出来るようです。現金、認定銀行小切手、およびマネーオーダーは受け付けられていませんが、クレジットカード、デビットカード、または当座預金口座または普通預金口座を通しての支払いは可能なようです。支払いはPay.govオンライン料金制度上で可能となるそうです。

尚、国土安全保障省によると、まとまった申請数の登録と支払いがオンラインポータル上で可能となる上、雇用者が一度に登録出来るビザ受益者の数に制限はなく、この事前申請登録期間中であれば、雇用者が登録時にまとめて提出出来る数に制限もないということです。

最終的に、この申請登録料金がいつまでに実装されるかについては、オンライン登録ポータルを起動して維持するシステムが一般使用向けに準備出来るかどうかによるそうです。

この件に関するご質問は、お気軽にお問い合わせください。

2019年11月のビザブルテンの発行について

国務省 (DOS) は、下記の通り、2019年11月のビザブルテンを発行しました。最も注目すべき点は、ほぼ全てのカテゴリーにおいて着実にプライオリティーデートが前進していることです。

ビザブルテン

EB-1全国籍:

  • 中国: プライオリティーデートが2017年2月1日( 93日前進。)
  • インド:プライオリティーデートが2015年1月1日(変更無し。)
  • エルサルバドール、グアタマラ、ホンデュラス、メキシコ、フィリピン、ベトナム、その他の地域: プライオリティーデートが2018年6月1日(40日前進。)

EB-2全国籍:プライオリティーデートは現在時点有効。但し、以下国籍を除く。

  • 中国: プライオリティーデートが2015年3月15日( 74日前進。)
  • インド:プライオリティーデートが2009年5月13日(1日前進。)

EB-3全国籍:プライオリティーデートは現在時点有効。但し、以下国籍を除く。

  • 中国: プライオリティーデートが2015年11月1日(変更無し。)
  • インド:プライオリティーデートが2009年1月1日(変更無し。)
  • フィリピン:プライオリティーデートが2018年2月1日(581日前進。)

米国移民局によるステイタス変更のための日付:

米国移民局は、当会計年度において把握している申請数(各カテゴリーごとの永住権申請数)よりも多くの移民ビザ発行残数があると判断した場合、Application Final Action Dates の表ではなく、こちら www.uscis.gov/visabulletininfoのページ内にて、国務省の2019年11月のビザブルテンにあるDates for Filing Visa Applicationsの表を利用するよう発表される場合があり、2019年11月第1週目においては、Dates for Filing Visa Applicationsの表を利用するよう指示が出ています。 現時点のこの発表の限りでは、2019年11月にどちらの表を使用すべきかの決定は下されていません。

チャーリーオッペンハイム氏の見解:

アメリカ国務省ビザ統制報告部部長で、移民の優先カテゴリーの分析及び予測を担当するチャーリーオッペンハイム氏によると、2019年11月の分析及び予測記録はまだ発表されていないということです。弊社では、このような情報が今月公開された場合、随時お知らせするように致します。

ご質問がある場合は、お気軽に当事務所までお問い合わせください。