月別アーカイブ: 2019年12月

国土安全保障省、申請手数料構造の変更を提案する

国土安全保障省は、申請費用スケジュールの変更を提案しているということです。これにより、ほとんどのビザスポンサー企業と申請者は増額された申請費用を支払わなければいけないことになる上、多くのケースの種類においては更に新しい要件が課せられる可能性があるということです。この提案に関する重要な点は下記となります。

I-129フォームについて

国土安全保障省は、I-129フォーム(非移民労働者の申請書)をビザの分類ごとに異なるフォームに分割し、その分類ごとに異なる申請費用を必要とすることを提案しているということです。尚、もしこの提案が承諾されれば、I-129フォームの提出が必要となるH-1Bビザ、L-1ビザ、OビザTNビザなどを含む、全てのビザの分類に影響することになるようです。

国境警備費について

さらに、国土安全保障省は国境警備費用に関する規定の変更を提案しているということです。 現在の規定では、従業員数が50人を超え、その50%がH-1BビザまたはL-1ビザステータスにある雇用主は、H-1Bビザの新規申請および雇用主の変更申請ごとに4,000ドルの追加申請費用を支払い、L-1ビザの新規申請および雇用主の変更申請ごとに4,500ドルの追加料金を支払う必要があります。しかしこの提案により、雇用主は、H-1BビザまたはL-1ビザの延長申請に対してもこの費用を支払う必要が出てくるかもしれないということです。

永住権保持者へのステータスの変更(AOS)申請についてさらに、国土安全保障省は、ステータスの変更申請に加え同時に申請出来る就労許可書や一時渡航許可証(アドバンスパロール)の申請費用の増額を提案しています。 現在の申請費用は1,225ドルで、この費用にはステータスの変更申請費用、就労許可書、さらには一時渡航許可証の申請費用が含まれます。 尚、このステータス変更申請の費用について、例えば就労許可書と一時渡航許可証の更新申請が必要となる場合の費用も含まれています。

尚、国土安全保障省の提案では、代わりに、新規および更新された就労許可書と一時渡航許可証のため費用を区別するということです。そのため、これら就労許可書とアドバンスパロールを含むステータスの変更申請の提出費用は2,195ドルに増額し、就労許可書と一時渡航許可証の更新(延長)には、それぞれ490ドルと585ドルが分割の上、新規設定されるということです。

特急審査申請について

現在、特急審査申請サービスは15日(カレンダー暦)以内に申請の審査および裁決が下されることを保証します。 しかし、国土安全保障省は、この特急審査申請サービスを今後は15日以内(ビジネスデイ)の裁定期間を保証するものに変更するよう提案しているということです。これにより、延べ日数とすれば、裁決が1週間程度延長される可能性があるということです。

2019年末、今後の政府の方針計画案について

国土安全保障省と国務省は、2019年秋の規制議題を発表しました。 これらの議題は、今後数か月間の各機関の移民政策の優先事項を明らかにし、 もし、これらの規則が正式に施行されるとなれば、多くの移民プログラムとプロセスに大きな影響を与える可能性があるかもしれないということです。

以下は、雇用ベースの移民政策の優先事項のハイライトです。 現時点では、提案されている最終規則の詳細については機密事項であり、公開予定日は変更される場合があるということです。(注)これらは現時点では政策案の状況であり、法制化されたものではございません。

H-1BビザとL-1ビザについて

2020年の9月に公表予定の提案では、L-1Bビザの専門知識のビザのカテゴリーと、L-1ビザの雇用および雇用主と従業員の労使関係を再定義するということです。 尚、この提案により、H-1Bビザプログラムと同様に、L-1ビザ雇用者に新しい最低賃金の支払い義務を課すこと、また、L-1ビザ従業員のオフサイトによる雇用に対する制限が課されることが期待されているということです。

尚、2019年の12月に予定されていることは、H-1Bビザ専門職の雇用および雇用主と従業員の労使関係の定義を改訂する提案であり、H-1Bビザ労働者のオフサイト配置の制限およびH-1Bビザ賃金に関する事項が含まれるということです。

最後に、20203月に予定されている事項は、H-4ビザの雇用許可を取り消す提案であるということです。

F-1ビザOPTについて

2020年の2月に公開される予定の提案は、F-1ビザおよびその他の非移民ビザの許可滞在期限について、現在D / Sという表記から具体的な日付を記載するように変更するということです。ちなみに 現時点では、許可滞在期間のステータスがD / Sとなっている外国人は、許可された活動が続く限り無期限に米国に滞在することが許可されています。

さらに、2020年の8月に公開される予定の提案は、FビザとMビザの外国人留学生のための実践的なトレーニングの規定を改訂する提案だということです。 尚、この提案により、12か月のオプショナルプラクティカルトレーニング(OPT)、STEM OPTの延長、およびカリキュラムプラクティカルトレーニング(CPT)等のプログラムの内容に制限が課される可能性があるかもしれないということです。