EB-5 投資家ビザのメリット

弊所では、個人のクライアント様から以下のようなご相談をいただくことがしばしばあります。

「私には十分な経済力があり、仕事に就くことを希望しておりません。ハワイまたはカリフォルニアに住みたいのですが、どのような選択肢がありますか?」

この目的を達成する最も簡単な方法は、EB-5投資を行うことです。現在、地方プログラムの規定に基づき、投資家は最短10か月でグリーンカードを取得することが可能です。様々な投資機会が存在しますが、私は慎重な投資、すなわち控えめではあるが投資期間終了後のリターンがほぼ確実に見込まれる投資を推奨いたします。これらの投資の大部分は通常、4年から6年の期間にわたり、米国移民局(USCIS)から正当なEB-5投資として承認されています。

EB-5プログラムは1990年に制定された恒久的な米国連邦政府主導のプログラムであり、外国人投資家がアメリカの労働者のために雇用を創出するプロジェクトに投資することで、アメリカの永住権が与えられます。1992年、米国議会は投資過程を簡素化し、より多くの投資家を誘致して経済成長を促進するために地域センター (Regional Center) プログラムを説立しました。EB-5地域センタープログラムでは、複数のEB-5投資家が資金を共同で出資し、USCISに承認されたEB-5地域センターが管理する単一のベンチャー企業に投資することができます。このプログラムはアメリカ合衆国議会によって再承認されており、2027年以前にEB-5プロジェクトに従事する新規投資家に対して引き続き利用可能となります。

EB-5プログラムの要件を満たすためには、投資家は80万ドルまたは105万ドルの投資を行い、アメリカの労働者に対して最低10名の新たなフルタイム職を創出する必要があります。最低投資額はプロジェクトの立地によって異なります:雇用対象地域(TEAs)に位置するプロジェクトには80万ドルの減額措置が適用されますが、その他の地域のプロジェクトには105万ドルの最低投資額が必要となります。TEAには主に二つのカテゴリーがあります:失業率の高い地方と都市。

地方のEB-5プロジェクトに投資することにはいくつかの利点があります:

  • 最低投資額の減額-地方TEAに位置するプロジェクトは、最低投資額が105万ドルではなく80万ドルとなります。
  • フォームI-526Eの審査において優先され、グリーンカードの承認が迅速化されます。
  • 20%のビザ発給枠の設定により、審査待ちの状況に直面する可能性が減少します。これは特にインドや中国出身者にとって利点と言えます。

現在の地方プロジェクトには、インドや中国出身の投資家であっても長い審査待ちはありません。さらに、アメリカに居住している方は、同時にステータス変更申請ができ、3〜4か月以内に労働許可を取得する事が出来ます。その後、大抵の場合は1年以内にグリーンカードを得ることができます。

フォームI-526Eの承認を受けたEB-5投資家は、アメリカ国外に居住している場合、領事館での面接を経て最初のグリーンカードを取得できます。一方、非移民ビザでアメリカに滞在しているEB-5投資家は、ステータス変更のためのI-485申請が承認されることでグリーンカードを取得できます。

EB-5投資家の初期のグリーンカードは条件付きですが(将来のフォームI-829の承認を待つ必要があります)、これらの投資家は以下の権利を所有しています:

• アメリカ全土のどこにでも居住することが可能。
• あらゆる雇用主の下で働く、パートタイム雇用に従事する、事業を立ち上げるなど、無制限の雇用の選択が可能。
• 雇用に制限を受けることなく学位の取得が可能。
• 子どもを公立学校に入学させることができ、アメリカの大学や短期大学に対してより高い入学率の享受が可能。
• 最小限の制限で海外旅行が出来る自由。
• アメリカの政治的および経済的安定性によって支えられた、より質の高い生活を体験する機会。

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