米国国土安全保障省(DHS)は最近、従業員の身元及び雇用許可を確認するための必須書類であるフォーム I-9 の最新版を発表しました。2023 年 11 月 1 日以降、雇用主はこの新バージョンを使用する事が義務付けられています。雇用者と被雇用者の双方にとって基本的な法的要件に変更はありませんが、新しいフォームI-9はプロセスの簡素化とリモートワーク環境への対応を目的としたいくつかの重要な機能強化を導入しています。
新フォームI-9の注目すべき強化点 :
- 第 1 節と第 2 節の統合:
新しいフォーム I-9 は、セクション 1 と セクション2 を1ページに統合し、雇用者と被雇用者の書類作成プロセスを合理化しました。
- 受領可能な領収書の紹介:
最新版では、受理可能な書類のリストが拡大され、受理可能な領収書も追加されたため、書類提出の柔軟性が増しました。
- 改訂された補足セクション:
補足 A: このセクションは、従業員がセクション 1 の記入を作成者または翻訳者に頼み、書類作成プロセスを簡略化する場合に指定されます。
補足 B: 雇用主は、以前のセクション3に代わって、このセクションを復帰と再雇用に使用する必要があります。
- リモート文書調査の代替手続き:
リモートワークの増加を受けて、E-Verify の対象となる雇用主は、従業員の身元と就労許可書類をリモートで審査する DHS 認可の方法である代替手続きを選択することができます。このオプションは 2023 年 8 月 1 日に実施されました。
代替手続きを理解する:
代替手続きを利用するためには、雇用主はE-Verifyに参加し、良好な状態を維持する必要があります。この手順に関する重要なポイントは次のとおりです:
- 雇用主は、特定のE-Verify採用サイトにおいて、すべての新入社員に一貫して代替手続きを提供しなければなりません。
- 市民権、移民ステータス、または国籍に基づく差別的行為は禁止されています。ただし、雇用主は遠隔地からの雇用に限って代替手順を使用できます。
- この手続きには、身分証明書および就労許可証の電子的な提出と審査、または受理可能な領収書の提出が含まれ、その後、書類の真正性を確認するためのライブ・ビデオ対話が行われます。
- 提出された資料の明確な文書を保持し、新規採用者にはE-Verifyケースを作成しなければなりません。
COVID-19フレキシビリティの終了:
2023年8月30日以降、COVID-19のリモート・フレキシビリティを使用して記入されたフォームI-9は全て、身体検査が必要でした。雇用主は2023年8月1日以降、COVID-19の柔軟性に基づき、これまで遠隔で検査していた書類について、対面検査を実施するか、代替手続きを利用することが義務付けられました。検査を完了していない雇用主は、代替手続きまたは実地検査のいずれかを通じて、速やかに対処しなければなりません。
コンプライアンスの確保:
雇用主は、これらの新規定を確実に遵守しなければなりません。遠隔で代替手続きを利用したくない、または利用できない従業員には、対面での身体検査のための書類の提出を認めなければなりません。