カテゴリー別アーカイブ: 移民ビザ

H-1B、L-1、およびJ-1ビザ申請者の米国入国一時停止措置と移民ビザ申請者の入国一時停止期間の延長に関する大統領布告の発表について

6月22日(月)付で、トランプ大統領はH-1B、L-1、およびJ-1ビザ申請者の入国と移民ビザ申請者の入国一時停止期間の延長に関する大統領布告を公布しました。この大統領布告は米国東部時間の2020年6月24日(水)深夜午前12時から2020年12月31日までの間有効とされます。(必要により延長される可能性あり。)

影響を受けるのは誰ですか?

入国一時停止措置は、以下の条件に該当する方にのみ適用されます。

  • 2020年6月24日時点で、米国外に滞在していて、
  • 2020年6月24日時点で、有効な非移民ビザを保持していない方。または、
  • 2020年6月24日時点で有効な、米国渡航・入国に必要とされるビザ以外の書類を所持していない方。もしくはそのような書類を6月24日より後に発給されている方。

影響を受けないのは誰ですか?

  • 2020年6月23日時点で米国内に滞在していて、ビザ保有者。
  • 2020年6月24日時点で有効なビザを取得している方。
  • Eビザは今回の大統領布告には対象として含まれていません。
  • 永住権所有者(グリーンカード)。
  • 米国籍者の配偶者または子供。
  • 米国の食品流通に不可欠なサービスの一時的提供者。
  • 米国入国を許可することが米国の国益に叶うと判断された外国人(例えば米国の国防・法執行・外交・安全保障にとって重要な外国人、または新型コロナウイルス治療に従事する医療関係者、新型コロナウイルスに対処するための研究従事者,または米国の経済回復促進に必要な外国人など)

2020年4月22日付大統領布告の延長について

今回の布告では、移民ビザ(グリーンカード)申請者の入国を一時停止するという2020年4月22日付の布告について延長するとされています。4月22日付の布告の詳細については、こちらの記事を参照してください。

米国内に滞在しているビザ保持者に対する制限が将来的に公布される可能性はありますか?

はい。今回の布告は、すでに米国への入国を許可された者やすでにビザを取得しているなどのビザ受益者について、EB -2やEB-3カテゴリーでの永住権申請やH-1B非移民ビザ申請により、米国労働者が「不利益」を被らないよう、労働省長官に対して、新しい法規の策定などを検討するよう命じています。ただし、現時点では、いつ・どのような内容の新しい法規が施行されるのか不明です。

よくある質問

下記が、この件に関する、よくある質問とその回答になります。

【一般的な質問】

この布告は実際、何を意味するのでしょうか?

米国外の米国大使館・領事館での新しいH-1B、H-4、L-1A、L-1B、L-2、J-1、J-2ビザの発行を停止しています。米国に既に滞在している人には影響ありません。また、Eビザ、F-1ビザ、O-1ビザにも影響はありません。

【米国内に滞在している外国人について】

現在、H-1B、H-4、L-1A、L-1B、L-2、J-1、J-2のいずれかのビザを持っていて、米国に滞在しています。非移民ビザ査証(ビザスタンプ)はまだ有効です。米国外に出て米国に再入国することはできますか?

はい 。
私は現在、H-1B、H-4、L-1A、L-1B、L-2、J-1、J-2のいずれかの合法的なステータスで米国に滞在しています。引き続き滞在可能ですか?私のI-94はまだ有効です。

はい。米国に滞在できます。 I-94が6か月以内に期限切れになる場合は、可能であれば米国に滞在している間に、米国移民局に滞在延長申請をすることをお勧めします。
私は現在、 H-1B、H-4、L-1A、L-1B、L-2、J-1、またはJ-2ステータスで米国に滞在しています。非移民査証(ビザスタンプ)の有効期限が迫っています。どうすればビザスタンプを更新できますか?

ビザスタンプの更新ではなく、米国内で米国移民局に滞在延長申請を提出して非移民滞在ステータスを延長し、米国に滞在し続けることをお勧めします。米国を離れなければいけない場合、新しいビザスタンプがなければ、米国に再入国は出来ませんのでご注意ください。上記のカテゴリーの対象者は、米国大使館は、以下に説明するいずれかの入国停止措置対象外の条件に該当しない限り、新しいビザスタンプを発行しません。
現在有効なE、O-1、F-1、B-1、B-2、E-3、K-1、K-3、M-1、P、Q、またはRビザを所持しています。この布告は私に影響しますか?

いいえ。

【米国外に滞在している外国人について】

私は米国外にいますが、パスポートに非移民査証(ビザスタンプ)がすでに発行されています。来月アメリカに行くつもりでした。アメリカに行けますか?

はい。この入国停止令は、2020年6月24日より前に発行された有効なビザ査証を持っている人には適用されません。よって、アメリカ入国時点で有効なビザを持っていれば、あなたはアメリカに行くことができます。ただし、従来通り、入国の際にはご自分の状況をきちんと説明出来るよう準備をしてください。
私は現在米国外にいて、今回の布告で入国制限された非移民ビザの面接予約を待っています。面接はキャンセルされますか?

面接はキャンセルされる可能性があります。まだはっきりとはしませんが、面接が大使館からキャンセルされない場合は、入国停止措置の対象外となる条件のいずれかを満たし、それを明確に証明できる場合を除き、自分から面接をキャンセルするべきと考えます。つまり、それら条件を満たさない場合には米国大使館がビザ面接申請を却下する可能性があるからです。日本を含むピザなし渡航 (ESTA) プログラム加盟国籍者の場合、ビザ申請却下を受けると、今後このプログラムが暫く利用できなくなる可能性があるからです。
この布告は、米国国務省と米国移民局に特定の審査基準と詳細なガイダンスを発行するよう命じています。弊社では、詳細が分かり次第、随時追加情報を更新します。
私は米国外にいて、H-1B、H-4、L-1A、L-1B、L-2、J-1、またはJ-2ビザの面接予約をしようとしていました。 Eビザのような別のビザタイプのカテゴリーを申請できますか?

(日本人の場合)あなた自身にEビザの取得資格があり、スポンサー企業が日本にある米国大使館・領事館にEビザ企業として既に登録されている場合、Eビザはこの入国停止令の対象外であるため、Eビザへの切り替えを検討することをお勧めします。
現在、米国外にいて、E、O-1、F-1、B-1、B-2、E-3、K-1、K-3、M-1、P、Q、またはRビザを申請するつもりです。 米国大使館でこれらのビザを申請できますか?

はい。ただ、この布告はあなたの申請するビザには影響ありませんが、ビザ取得には当然ながら米国大使館でビザ面接を受ける必要があります。しかし現在、緊急時を除いて、世界中の米国大使館はビザ面接を行っていません。ビザ面接業務が再開されれば、申請することができるようになります。

【H-1B】

移民局に対して審査中の新規H-1B申請がある場合、この布告には影響がありますか?

既に別のステータス(F-1など)で米国に滞在していて、ステータスの変更を申請中である場合、2020年10月1日またはそれ以降で申請が認可された日のどちらかのタイミングで、滞在ステータスがH-1Bに自動的に変更されることになります 。この場合、今回の布告は影響しません。ただし、入国停止措置の対象外となる特別な理由がない限り 、大統領令が有効な間は、海外への渡航及び当H-1Bビザでの再入国はできません。

現在米国外でH-1B申請の認可を待っている場合は、この入国停止令の対象となります。米国大使館・領事館が、あなたが入国停止措置の対象外であることを認めない限り、ビザ査証は発行されず、米国に入国することはできません。このため、 H-1B申請者の大多数は、少なくとも2021年までは米国に入国できないことが予想されます。この点に関しても、 追加情報が発行され次第、随時更新します。

【L-1】

米国大使館でのL-1ブランケットビザの申請も2020年末まで停止されますか?

はい。今回の布告は、L-1ブランケットビザと通常のLビザに区別をつけていないようです。したがって、全てのLビザについて入国停止措置の対象となります。もしあなたが入国停止令の例外となる条件を満たすと思われる場合は、その説明をして大使館に緊急面接を要請することも出来ます。
私は米国に滞在していて、L-1ブランケットステータスを保持しています。ビザ査証に記載のPEDの有効期限が近づいているため、帰国し、 ブランケットステータスを更新する予定でした。L-1ビザスタンプはまだ有効です。どうしたらビザステータスを延長できますか?

有効なビザのスタンプがあるので、渡米は可能ですが、ブランケットベースでしたら、有効なI-129Sも必要です。ただ、現時点では、米国大使館が面接を行い、延長されたPED付きの新しいI-129Sだけでも発行するかどうかについては明確にされていません。あなたが米国にいる場合の最善の解決策は、米国移民局に延長申請をすることです。

【入国停止措置の対象外】

布告にリストされているどの入国停止措置の対象外(つまり、入国が「国益」または「継続的な経済回復」を促進するものである場合)が私に適用されますか?

次の場合が対象外に該当します。

  • 米国の防衛・法執行・外交・安全保障にとって重要である場合
  • 新型コロナウイルス感染者の治療に従事する場合
  • 新型コロナウイルスに対処するための医学研究を米国内施設で行う場合
  • 米国の緊急的かつ継続的な経済回復を促進するために必要な場合
  • 弊社のお客様の中で、この対象外となる可能性が最も高いのは、最後の「 米国の緊急的かつ継続的な経済回復を促進するために必要な場合」でしょう。

対象外となるためにはどうすればよいですか?

(日本人の場合)現時点では、米国大使館は通常業務は一時停止しています。日本国からの郵送による申請の条件を満たさない場合で、ビザ面接を受けたい場合は、大使館に連絡し、緊急面接を要請する必要があります。緊急面接を受けるための基準は、前述の対象外リストのうち、最後の条件に類似しています。日本では緊急面接は非常に緩い基準で認められているようですが、今回の布告対象外の認定については、厳しい基準となると考えます。

大使館領事は、外国人が対象外基準を満たしているかどうかを決定する裁量権を有します。現時点では、今回の入国停止令対象となっているビザの緊急面接予約を予定している方は、米国大使館に対し、緊急面接と入国停止措置対象外審査の両方を要請する必要があるでしょう。

緊急面接要請と入国停止措置対象外審査要請が却下された場合でも、その要請それ自体はビザ面接ではないため、ビザの却下とは見なされません。一方で、面接を受けて却下された場合はビザの却下とみなされます。したがって、以後ESTAの使用が一定期間禁止される可能性があります。

現状、大使館での入国停止措置対象外審査の判断基準に関する情報が不足しているため、現在の弊社の見解は米国大使館からの指示に基づいたものではありません。この点に関しても、 追加情報が発表され次第、随時更新します。

今回の入国停止対象である非移民ビザの緊急面接予約があります。私が米国に入国できなければ、勤務先の会社が何百万ドルもの損失を出すことになります。これは、同時に私の米国入国が「継続的な経済回復」のためでもある、と主張することは出来ますか? 緊急面接予約はどうなりますか?

米国領事は認可するかしないかの裁量権を認められていて、ケースバイケースで審査を行います。前述のように、今回の布告では、米国国務省と米国移民局が、ビザ審査のための判断基準を発行するよう命じています。個々のケースの詳細については、弊社にお問い合わせください。

2020年4月のビザブルテンの発行について

国務省 (The Department of State: 通称 DOS) は、下記の通り、2020年4月のビザブルテンを発行しました。注目すべき点は、EB-1とEB-2のプライオリティーデートにわずかな進歩があった一方で、中国とインドを除く全ての地域でEB-3へのプライオリティーデートの進歩はありませんでした。

ビザブルテン
EB-1全国籍:
中国: プライオリティーデートが2017年6月8日( 7日前進。)
インド:プライオリティーデートが2015年5月1日( 62日前進。)
エルサルバドール、グアタマラ、ホンデュラス、メキシコ、フィリピン、ベトナム、その他の地域: プライオリティーデートが2019年6月1日(93日前進。)

EB-2全国籍:プライオリティーデートは現在時点有効。但し、以下国籍を除く。
中国: プライオリティーデートが2015年9月1日( 18日前進。)
インド:プライオリティーデートが2009年5月25日(3日前進。)

EB-3全国籍:
中国: プライオリティーデートが2016年4月15日(25日前進。)
インド:プライオリティーデートが2009年1月22日(7日前進。)
エルサルバドール、グアタマラ、ホンデュラス、メキシコ、フィリピン、ベトナム、その他の地域:プライオリティーデートが2017年1月1日(変更無し。)

米国移民局によるステイタス変更のための日付:
米国移民局は、当会計年度において把握している申請数(各カテゴリーごとの永住権申請数)よりも多くの移民ビザ発行残数があると判断した場合、こちら www.uscis.gov/visabulletininfo のページ内にて、国務省の2020年4月のビザブルテンにあるDates for Filing Visa Applicationsの表を利用するよう指示されます。そのような指示が出ない場合は、ページ内にてApplication Final Action Datesの表を利用することで米国内でいつステイタス変更の申請が提出出来るかが判定できるということです。 現時点のこの発表の限りでは、2020年4月にどちらの表を使用すべきかの決定は下されていません。上記の日付は、Application Final Action Datesです。

チャーリーオッペンハイム氏の見解:
アメリカ国務省ビザ統制報告部部長で、移民の優先カテゴリーの分析及び予測を担当するチャーリーオッペンハイム氏によると、2020年4月の分析及び予測記録はまだ発表されていないということです。弊社では、このチャーリーオッペンハイム氏による情報等が公開され次第、随時お知らせするように致します。

ご質問がある場合は、お気軽に当事務所までお問い合わせください。

国土安全保障省、2020年2月24日から、新しい公的支援補助に関する規則の施行を発表

2020年2月24日から、外国籍者のビザ申請希望者が公的扶助を受けながら米国に滞在するかどうか、またビザ取得後もビザの延長申請やステイタスの変更申請時においても公的補助が必要になるかどうか等を米国移民局が判断し決断する権利が拡大される規則が施行されました。尚、この規制に異議を唱える複数の連邦裁判所で訴訟が続いている中、最高裁判所が国土安全保障省がこの規制を実施することを許可しているため、国土安全保障省はイリノイ州を除く全ての州でこの規制を実施することができるということです。

米国移民法に関する現在の指針によると、永住権保持者へのステイタス変更申請を希望する外国人で、現金援助を受けて主に米国政府に依存する可能性が高いと判断された場合にのみ、この公的支援に関する規制の対象となるであろうということです。しかし、この新しい規制には、36ヶ月間に12ヶ月以上にわたり、より広範な公共給付金 (一部の非現金給付を含む) を使用する外国人も含むように定義は拡大されているということです。

したがって、2020年2月24日から、永住権保持者へのステイタス変更申請者は、最低限、各申請者の年齢、世帯規模、所得、金融負債、公共給付補助、健康、教育やスキル等が新たに審査の対象になるということです。尚、該当する申請者は、クレジットヒストリーとクレジットスコアのレポートや健康保険の適用範囲に関する詳細などを提出する必要があるということです。尚、米国移民局は、申請者が自給自足出来ることを宣言する新しいI-944フォームを提出することも要求しています。尚、難民、亡命者や、その他の特別な移民のカテゴリーに該当する者は、この新しい規制から免除されるということです。

尚、この規則は、2020年2月24日又は、それ以降に特定の公的給付を受けているか、または特定の公的利益を受ける許可を受けているかについて、滞在延長やステイタスの変更を求める非移民者に対してそれら情報の開示も求めています。もし、外国人が現在のビザのステイタスを得てから、36ヶ月の期間内に12ヶ月以上の給付を受けていた場合、それは彼らの申請書の審査に悪影響を及ぼす可能性があるということです。しかし、非移民ビザの申請者は、上記に述べた公的扶助を受けるかの判断基準の対象ではなく、I-944フォームを提出する必要もありません。同様に、人道的および被害者の分類などの特定の非移民カテゴリーは免除されるということです。

尚、国務省は、移民と非移民ビザ申請のための独自の公的給付補助規制を確定し実施しました。米国移民局は、新しい規制の要件が組み込まれたステイタス調整および非移民の申請フォームを発表されました。尚、2020年2月24日からは、新しいI-129、I-485、I-539、I-864、およびI-864Aフォームのみ受け付けられるということです。

2019年11月のビザブルテンの発行について

国務省 (DOS) は、下記の通り、2019年11月のビザブルテンを発行しました。最も注目すべき点は、ほぼ全てのカテゴリーにおいて着実にプライオリティーデートが前進していることです。

ビザブルテン

EB-1全国籍:

  • 中国: プライオリティーデートが2017年2月1日( 93日前進。)
  • インド:プライオリティーデートが2015年1月1日(変更無し。)
  • エルサルバドール、グアタマラ、ホンデュラス、メキシコ、フィリピン、ベトナム、その他の地域: プライオリティーデートが2018年6月1日(40日前進。)

EB-2全国籍:プライオリティーデートは現在時点有効。但し、以下国籍を除く。

  • 中国: プライオリティーデートが2015年3月15日( 74日前進。)
  • インド:プライオリティーデートが2009年5月13日(1日前進。)

EB-3全国籍:プライオリティーデートは現在時点有効。但し、以下国籍を除く。

  • 中国: プライオリティーデートが2015年11月1日(変更無し。)
  • インド:プライオリティーデートが2009年1月1日(変更無し。)
  • フィリピン:プライオリティーデートが2018年2月1日(581日前進。)

米国移民局によるステイタス変更のための日付:

米国移民局は、当会計年度において把握している申請数(各カテゴリーごとの永住権申請数)よりも多くの移民ビザ発行残数があると判断した場合、Application Final Action Dates の表ではなく、こちら www.uscis.gov/visabulletininfoのページ内にて、国務省の2019年11月のビザブルテンにあるDates for Filing Visa Applicationsの表を利用するよう発表される場合があり、2019年11月第1週目においては、Dates for Filing Visa Applicationsの表を利用するよう指示が出ています。 現時点のこの発表の限りでは、2019年11月にどちらの表を使用すべきかの決定は下されていません。

チャーリーオッペンハイム氏の見解:

アメリカ国務省ビザ統制報告部部長で、移民の優先カテゴリーの分析及び予測を担当するチャーリーオッペンハイム氏によると、2019年11月の分析及び予測記録はまだ発表されていないということです。弊社では、このような情報が今月公開された場合、随時お知らせするように致します。

ご質問がある場合は、お気軽に当事務所までお問い合わせください。

国務省、2021年度の移民多様化ビザ抽選プログラム の抽選受付を開始

国務省は、2019年10月2日水曜日の正午(米国東部標準時間)より、2021年(会計年度)移民多様化ビザ抽選プログラム のオンライン登録の受け入れの開始を発表しました。2019年11月5日の火曜日正午まで、オンラインでの応募が受け付けられるということです。 尚、2021年度は、移民多様化ビザ抽選プログラムを通じて55,000のグリーンカード番号が発給される予定で、抽選結果は2020年の5月に発表されるとのことです。2021年度移民多様化ビザ抽選の当選者は、2020年10月1日に永住権の申請書を提出することが可能になるということです。

移民多様化ビザ抽選プログラム [Diversity Visa (DV) Lottery]とは?

米国は、 歴史的に移民数が少ない国々の外国人に対して、毎年永住権番号を無作為抽選によって選択し発給しています。応募は無料ですが、応募資格を得るためには、シンプルかつ厳しい資格基準を満たさなければなりません。国務省はコンピューターによる無作為抽選によって応募者を選択します。

抽選応募資格

移民多様化ビザ抽選の応募資格を満たす国で生まれた個人は、応募する資格があります。これらの応募適格国は、国務省が発行した2021年度の移民多様化ビザ抽選応募の説明書に記載されています。尚、応募不適格国に出生した個人でも、一定基準を満たせば応募する事が可能です。

移民多様化ビザ抽選の応募方法

抽選に応募するためには、下記を行う必要があります。

  1. 移民多様化ビザ抽選のWebサイトからオンラインフォームとデジタル写真を提出します。一人一件の応募に限られており、複数のエントリーは失格になります。申請者は、国務省の公式な指示に従う事が大切です。
  2. 2021年度については、主な応募者が無国籍者、又は共産主義支配国の国民で、パスポートを取得できない場合、または、国土安全保障長官および国務長官により許可を得たウェーバーを取得していない限り、申請者は有効な国際パスポートの情報を入力しなければなりません。
  3. 申請が受理されると、申請者はステータスを確認するために使用できる確認番号を受信します。 抽選結果は、国務省の公式Webサイトにて発表されます。唯一の情報源は公式Webサイトとなり、その他の形式では通知されませんのでご注意下さい。

この件に関してご質問がある場合は、お気軽にお問い合わせください。

飲酒運転によるビザの取り消しについて

アメリカ大使館のビザ取り消しに関する新しい方針とは

既に耳にされている方もいるかもしれませんが、アメリカ国務省は2015年11月にビザ取り消しに関する項目のアップデートを行い、ビザ保持者がアメリカ滞在中にDUI関連(飲酒運転など)で罪を犯した場合、ビザ(ビザ査証)を取り消すことができるようになりました。その方針が設定されてから1年半ほど経ちますが、実際にどのような対応となるかの認識も薄く、全ての方に取り消しの通知が送られていない状況でもあるようです。実際、2015年11月以降、飲酒運転で罪が確定した方に対し、アメリカ大使館からEmail等にてビザ取り消しの通知を受けた方がいらっしゃいます。弊社でも関連事項について問い合わせを受けることがあるのですが、未だに、正確に全容そして一貫した政府の対応がつかみきれていない現状でもあります。
ただ、アメリカ国務省が明確に発表していることは、その送られてくるビザ取り消し通知を受け、DUIによる逮捕時からアメリカ国外へ出国しておらず有効なI-94を持っている限り、その期限内のそのビザステイタスでの滞在は引き続き有効で、即アメリカからの強制出国が求められるものではありません。ただ、一旦アメリカ国外へ出国すると、アメリカへの再入国には有効なビザ査証(パスポートに貼り付けられているもの)が必要になりますので、ビザ査証の取り直しが必要になるというわけです。

 

移民局の見解

一方、AILA(全米移民弁護士協会)からの報告によると、DUI逮捕者による移民局へのビザ申請(延長申請やステイタス変更申請など)において、実際にアメリカ国務省の通知から申請者のステイタスが無効になっているとの見解から、ステイタス維持の状況を確認する質問状が移民局より発行された方もいるとの報告を受けています。しかし、繰り返しますが、アメリカ国務省の発表内容から、2015年11月以降、DUI関連の罪が確定後にアメリカ国務省からビザ取り消しの通知が来たことで、即滞在ステイタスがなくなってしまうことではない旨、各人も再認識しておくべきでしょう。

 

移民局より質問状を受けた時の対応は

もし、ご自身の移民局へのビザ申請において、該当の質問状を受けた場合、アメリカ大使館からの通知は即ステイタスを無効にするものではないことをしっかりと返答書に説明し、かつステイタスがしっかりと維持されていることを示す(I-94や給与明細、在籍証明証などビザの種類によって異なります)ことができれば、移民局は質問状への正当な回答として認めてくれるでしょう。

アメリカ移民局によるNational Interest Waivers(NIW)についての新たな基準

26 I&N Dec. 884 (AAO 2016)によると、アメリカ移民局はNational Interest WaiversNIW)を裁定するための新たな分析的枠組みを発表しました。またそれは、ニューヨーク州の運輸局が掲げる枠組み22 I&N Dec. 215 (Acting Assoc. Comm’r 1998) (Matter of NYSDOT)を、明示的に覆すものでもあります。

新たな枠組みによれば、NIWを希望する申請者は以下を示す必要があります。

  1. 外国籍者により提案される試みには十分なメリットと国際的な重要性を有する。

  2. 外国籍者は提案された取り組みを十分に進める立場にある。アメリカ移民局は教育、技術、知識、関連する功績または同様の実績といった要因について考慮するが、その範囲はこれに限定しない。

  3. 求人およびLCA(労働認定証)の免除は米国に利益をもたらすものであること(たとえ米国人労働者が同様の職に就ける場合でも)。外国籍者はNIWを進めるのにこれまで求人活動を要求されていたため、これは特に注目に価する事項である。

背景として、上級学位を持つ者や、並外れた能力を持つ者はEB-2カテゴリーの下で永住権の申請が可能となります。このカテゴリー下での移民ビザはスポンサーとなる雇用者が労働市場をテストし、その要件を満たす者がいないこと、またそのポジショが可能な、もしくは希望する米国市民にも適合者がいないことを示した場合にのみ、利用が可能となります。NIWは労働市場のテストを免除し、Matter of Dhanasarでは、雇用者が申請者に対してNIWを要求する必要はないことを確認しました。

Dhanasarの改定された枠組みの柔軟性や幅広い適用性についての決定が楽観的である一方、 アメリカ移民局のNIWの嘆願申請資料の裁定において著しい変更があるかどうかや、永住権を追求するにあたっては、EB-1カテゴリーにおける並外れた能力保持者への個人の分類について考える方が、 より現実的な選択になるかどうかはまだわかりません。確かに、EB-2カテゴリーにおいてプライトリティーデートが思わしく進まず、長い停滞にあるインドと中国の国籍者においては、EB-1は価値があるかもしれません。

本内容に関するさらなる情報や、適合可能性等についてはSW Law Groupまでお問い合わせください。

国務省発表の2017年1月のビザブルテン

雇用ベースの永住権申請者のカットオフデート

EB-1: 国籍を問わず現在有効。
EB-2: インド、中国、メキシコ、フィリピン以外の国籍者は現在有効。
EB-2: インドと中国はわずかに進捗あり。
EB-3: インド、中国、メキシコ、フィリピン以外の国籍者は一ヶ月前進。
EB-3: 中国とフィリピンは僅かに進捗あり。
EB-3: インドは進捗なし。

アメリカ移民局からのプラオリティデートに関する新たな決定はありません。

アメリカ国務省は2017年会計年度用、2017年1月のビザブルテンを発表しました。カットオフデートが現在有効となっていないカテゴリーにおいては、2016年12月のビザブルテンより進展なしのEB-3におけるインドを除き、EB-2、EB-3は僅かな進捗が続いています。

EB-1(卓越した能力保持者、研究者または国際企業管理者)は、インド、中国、メキシコ、フィリピンの国籍者も含め、国籍を問わず、現在有効の状態が続きます。
EB-2 (修士学位以上もしくは特に優秀な能力を有する者)については、インドは2ヶ月と15日の前進、中国は24日の前進、その他の国籍者については現在時点で有効です。
EB-3 (技術職、専門職またその他の労働者)については、2016年12月以降進捗なしのインドを除き、その他国籍者は少し前進しました。中国は2ヶ月と8日、フィリピンは1ヶ月と22日、その他の国は1ヶ月の前進です。

EB-1-全国籍: プライオリティーデートは現在時点有効
EB-2-全国籍: プライオリティーデートは現在時点有効
但し、以下国籍を除く。

インド:
プライオリティーデートが2008年4月15日以前
2ヶ月と15日前進。
中国:
プライオリティデートが2012年10月15日以前 24日前進。
EB-3-全国籍: プライオリティデートが2016年8月1日以前 1ヶ月前進。
但し、以下国籍を除く。

インド:
プライオリティデートが2005年3月15日以前 変更なし。
中国:
プライオリティデートが2013年9月8日以前
2ヶ月と8日前進
フィリピン:
プライオリティデートが2011年7月22日
1ヶ月と22日前進

アメリカ移民局によるステイタス変更のための日付

アメリカ移民局が、会計年度において把握しているよりも多くの移民ビザ申請が可能と判断した場合、こちら www.uscis.gov/visabulletininfoのページ内にて、国務省の2017年1月のビザブルテンにあるDates for Filing Visa Applicationsの表を利用するよう発表される予定です。または、アメリカ移民局ウェブサイトにて、アメリカ国内にてステイタス変更申請をする際には、Application Final Action Dates の表をもとに判断するよう指示が出るでしょう。現時点この発表の限りでは、2017年1月にどちらの表を使用すべきかの決定は下されていません。

チャーリー オッペンハイム氏の見解

アメリカ国務省ビザ統制報告部部長で、移民の優先カテゴリーの分析及び予測を担当をするチャーリーオッペンハイム氏によると、

  • EB-1は現時点では全国籍とも現在有効であるが、中国とインドは“ある時点”においてFinal action dateが設定される予定となっています。おそらくそれは2017年上旬となる見込みで、なぜならインドにおいては発給数がすでに上限に達しており、中国は上限間近となっている為です。
  • EB-2の全国籍、メキシコ及びフィリピンは遅くとも2017年7月までにはカットオフデートが設定される予定です。
  • EB-2中国はEB-3中国よりも10ヶ月遅れとなる予定です。
    チャーリー氏はこのギャップは埋まっていくと予想していますが、それにどの程度の時間を要すかはわからないとしています。
  • チャーリー氏はEB-2インドのFinal action dateが2017年会計年度内に2008年から2009年に進むことを期待しています。
  • チャーリー氏はEB-3の全国籍カテゴリーの需要が増加すると警告していますが、その需要がどの程度続くかについてはわからない、としています。
  • チャーリー氏はEB-3インドにおいては、一週間動いて数ヶ月停滞、また一週間動いた後、停滞といった予想をしています。
  • チャーリーはEB-2カテゴリーからの格下げによる流入を予想して、EB-3中国の前進については制限する予定です。

(参考: AILA Doc. No. 14071401)

これらの動向についてさらにご質問がある場合は、SW Law Groupまでお問い合わせください。

2016年6月のビザブルテンについて

アメリカ国務省は20166月のビザブルテンを公表し、非移民ビザを持つインド人及び中国対すEB-2(修士学位以上もしくは特に優秀な能力を有する者)EB-3(技術職、専門職またその他の労働者)カテゴリーでの永住権申請におけるカットオフデートの主要な遅れについて述べています。

アメリカ移民局はインド人に対するEB-2カテゴリーでの永住権申請に対し、5発表時点から更にバックデートし、2004101以前のプライオリティデートを持つ方に対して永住権最終段階申請書(AOS申請)を受け付けるとしています。

中国に対するEB-2では、カットオフデートが201011となっています

EB-3のインド人カテゴリーについては、2004922日以前のプライオリティデートを持つ方の申請を受け付けるとしています。中国については201011日に変更となっております

ここで注意が必要なのは、外国人による雇用ベースによる永住権申請の場合、アメリカ移民局は最終段階においてビザブルテンに表示されるカットオフデートに対し、自身のプライオリティデートの日付が到達次第、申請が可能になるということです。つまり、自身の順番が来るまでは、最終段階の申請まで順番待ちの状況となるわけです。

上記に関するご質問等がございましたら、お気軽に弊所までお問い合わせくさい。

2016年3月のVisa Bulletinについて

家族ベース及び雇用ベースのグリーンカードの優先日(Application Final Action Dates及びファイリングの優先日(Dates for Filing Applicationsを掲載した 2016年3月度のビザブレティンが先日米国国務省により発表されました。

EB-2 Indiaはカットオフデートが2.5ヶ月前進しましたが、EB-3 Indiaは1ヶ月進んだのみでした。EB-2 Chinaのカットオフデートは5ヶ月の前進があり、EB-3 Chinaにおいては8ヶ月も前進しました。日本人を含む国々の申請カテゴリーにおいては、EB-3のカットオフデートが201611日となりほぼ待ち時間がない事となります。

尚、雇用ベース の永住権の優先日一覧は以下の通りです。(Cは現行を意味します)

雇用ベ その他 中国(本土) インド メキシコ フィリピン
1st C C C C C
2nd C 2012年8月1日 2008年10月15日 C C
3rd 2016年1月1日 2013年6月1日 2004年7月15日 2016年1月1日 2008年3月15日
Other Workers 2016年1月1日 2007年2月1 2004年7月15日 2016年1月1日 2008年3月15日
4th C C C C C
Certain Religious Workers C C C C C
5th
Non-Regional
Center
(C5 and T5)
C 2014年1月22日 C C C
5th
Regional
Center
(I5 and R5)
C 2014年1月22日 C C C

尚2016年2月8日の時点では、米国移民局は、3月中に家族ベース及び雇用ベースのファイリング日(Dates for Filing Applicationsに基づくグリーンカードの出願を受け付けるかどうかは発表しておらず、おそらく間もなくそれに関する情報が発表されるのではないかと思われます。

[Sources: https://travel.state.gov/content/visas/en/law-and-policy/bulletin/2016/visa-bulletin-for-march-2016.html